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PAカテーテルの新しい指標
症例提示
症例 75歳 男性 安定した狭心症ではあるが、検査の結果左の主幹部に90%の狭窄を認めPCIが予定されましたが、貧血も同時に判明。精査の結果、出血性の胃癌と診断。PCIか胃癌の手術か検討されましたが、
IABPを駆動しながらの胃癌手術を先行させる方針となり、IABPを稼働させながら手術室への搬送となりました。
麻酔計画

冠動脈左主幹部病変があり、PCIもしくはCABGによる血行再建を優先させるべきではあるが、
諸般の事情により外科手術を優先となった。
IABPは駆動はしているが、外科手術中に不整脈が発生すればIABPが正常に作動するとは思えず、
ECMOスタンバイとした。
麻酔はスワンガンツカテーテルでPA圧、心拍出量をモニター。
心収縮力低下へのサポートは不整脈を誘導しにくいミルリーラ、ノルアドを軸にし、
アミオダロンやβブロッカーの予防投与も考慮しつつ、拡張期圧を下げないように慎重に導入することにした。
PAカテーテル使用の周術期死亡率のエビデンス

2010年代は心臓麻酔の舞台からスワンガンツが消えていった時代でした。
2011年のA and AではCABG5065例の解析でスワンガンツ使用例は死亡率は高いことがわかり、
その後のスタディーでもこの結果を追従することになりました。
しかし、メカニカルサポート使用時ではスワンガンツでのモニター例の予後が非使用例を大きく改善し、
特にインペラが出現した後は、必須のモニターとなっています。
Cardiac Power Output (CPO)

CPOは死亡率との相関が非常に高い指標あり、特にメカニカルサポートではフロートラックでの心拍出量は不正確なため、メカニカルサポートの場合は熱希釈法で心拍出量を測るスワンガンツの使用が欠かせません。
PAPi (Pulmonary Artery Pulsatility Index) 通称:パピ

パピは右心不全の診断には欠かせない指標となっています。
カットオフ値は1.3
まとめ
- メカニカルサポート使用時はスワンガンツが有効なモニターである
- 新しい指標で血行動態が崩れる前に早期に介入する。
